TV番組「若い広場 オフコースの世界」から1981年のオフコースを振り返ってみます【音楽】

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この記事は過去記事を整理していたら出てきたものです。

ちょうど、Amazonプライムミュージックでオフコースの曲と再会し、聴き始めたのもあり、この記事を見つけた時は思わず読みふけってしまいました。

先日からはFacebookでオフコースのグループがあって入ったばかりというのもあるので、このまま過去記事を埋もれさせるのも勿体無いと思い、当時書いた記事を元にリライトしてみました。

(初出は2005年2月1日 16:07です)

2005年、観たかった番組が放映された

2005年の或る日、NHKアーカイブスで、見たかった番組に出会いました。

いちファンとして聴いていた時期があったオフコース。彼らの活躍が絶頂期であった1981年夏から秋にかけて行ったレコーディングの記録を映像にしてまとめたものです。

若い広場 オフコースの世界 

1982(昭和57)年3月21日 放送
1979年、「さよなら」の大ヒットで一躍スターダムに駆け上がったグループ、オフコース。小田和正、鈴木康博、松尾一彦、清水仁、大間ジローの5人が作り出す繊細で透明感のある曲は、それまでのどのジャンルにも属さないオフコース・サウンドと呼ばれ、若者達の心をつかみました。82年、絶頂期を迎えたオフコースは過去に例のない10日間連続の日本武道館公演に挑みます。
番組は、この武道館公演に至るまでのメンバーに長期密着し、知られざる曲作りを追いながらその素顔をとらえています。当時テレビ番組には一切出演しなかったオフコースの貴重な記録です。リポーターは「江夏の21球」などで有名なノンフィクション・ライター山際淳司さん。

ユニバーサルから発売されているそうですが、ベスト盤リリースに合わせて復刻されたそうです。収録内容もこちらで確認できます。

★1982年1月3日NHK教育テレビで放映された番組を、まったく手を加えずにDVD化した作品。当時、アルバム作りとライヴを中心に活動し、テレビには一切出演しなかった彼らの初ドキュメンタリーであり、ファンの間では「幻の番組」と呼ばれていた。内容はバンドとしての絶頂期ともいえるアルバム『OVER』の曲作りからレコーディング、アメリカでのミックスダウンという制作過程を軸に、番組の司会者「山際淳司」や音楽評論家「田川律」のインタビュー、武道館公演のライヴ映像を織り交ぜた構成となっている。

「若い広場 オフコースの世界」が放映された当時の背景

オフコースが一番活躍していた1981年から82年。シングル、アルバムはヒットを重ね、コンサートツアーでは、どこの会場も超満員になり、82年6月には「日本武道館10日間公演」という、当時としては前代未聞の偉業も大成功を収めました。

しかし、その裏では深刻な問題を抱えてたことを知っていた人はどれくらいいたのでしょうか。

深刻な問題とは、「バンドを解散させるか、存続させるか」ということです。

「深刻な問題」のきっかけ

きっかけは、メンバーの鈴木康博が「バンドを脱退したい」とメンバーやスタッフに表明したことでした。ちょうど「さよなら」「Yes-No」を大ヒットさせ、一気に人気バンドへと加速した時期でした。

創設時からのメンバーで小田和正と共にバンドの顔となっている彼が抜けるという事は、バンドの骨格の一つが崩れてしまうという事にもなってしまう。バンドの全盛期が訪れたと同時にオフコース、特に小田和正の苦悩はここから始まったという事でもあったのでした。

本を通して知った1981年~82年のオフコース

この事実を私が知ったのは、1冊の本がきっかけでした。ファンになってレコードを聴いたり、雑誌や本を読んでいる中で出会った本でした。

山際 淳司氏(故人)といえば、「江夏の21球」「スローカーブをもう1球」など、鋭い視点でスポーツの世界を描くノンフィクションライターとして知られてますが、音楽をテーマに取り上げているという所に興味を感じて、文庫版を買って一気に読みました。読み進めていくうちに、衝撃の事実を知っていったのでした。

オフコースが全盛期の輝きを放っていたの1980年後半から1982年6月は、その裏で「解散」することに対してどう向き合っていくかという事に小田をはじめメンバー一人一人が葛藤していたのです。その過程の中でNHKの番組「若い広場」のオンエアがあったのです。

この番組では、81年のコンサートツアー終了後に始まった、アルバムレコーディングの記録を綴ったものが中心になっています。当時歌番組を始めテレビには出演せず、コンサートでも寡黙なパフォーマンスで知られるバンドの素顔が、このドキュメンタリーで現れていました。決して妥協せず、納得いくまで取りかかるレコーディング、セッションの合間に見られる笑顔やトーク、気分転換にメンバー、スタッフで野球を楽しむ姿…。

その一方で、脱退表明した鈴木康博と小田を始め他のメンバーとの間に感じる微妙な距離も、映像の中に感じました…。

こうして完成したアルバムが『Over』でした。

番組内で「GIVE UP」を書いた山際淳司氏が小田和正にインタビューする場面が見られましたが、小田はオフコースが次のステップへ歩む時期が来ているという事を話していたのが印象的でした。直接のきっかけは鈴木の脱退である事は言うまでもありませんが、それだけ一人一人が成長しているという事を、彼自身が感じている事が、インタビューから伝わってきました。

この番組は既にDVDでもリリースされていて、ライナーノーツで収録の記録が細かく記されているそうです。機会があったら手に入れてみたいと思います。

「over」改めて聴いてみると緊張感も感じつつ、柔らかいサウンドが入り混じってる感じがしました。

オフコース、メンバーのウェブサイト

オフコース、メンバーの公式サイトをまとめました

オフコース

小田和正

鈴木康博

ABC(清水仁、松尾一彦、大間ジロー)

確認中。

オフコースのアルバム、DVDまとめ

武道館10Days、すごかったんだろうなぁ。

この記事を書いた人

Minako 'NEPPIE' Seki

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