A letter,from me to you
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誰かに送った手紙
Why MD?
(C)m-style
Dear You. 元気に過ごしてますか?
君にまた手紙を書くことが出来て嬉しい。この頃忙しくて、いつの間にか季節が変わっていた事に気付かなかった。だけど、これから暖かくなっていくから、何だか気分がよくなってきてる。

ところで僕は最近「出会い」という事についていろいろと考えてるんだ。話を聞いてくれるかい?
君と初めて会ったのは、十年前、昔の古い教会の桜の木の前だった。その頃の僕は十代半ばに差し掛かった頃で、大人に憧れていた自分と、このまま子供でいたい自分との間で心がとても揺れ動いていた。君は僕より少し年上の様に見えたり、年下の様に見えたり、東京出身のような喋りをしていたと思えば、大阪訛りの喋りをしたり、幼い頃から海外を色々と転々としていたなんて言ったりする時もあった。
君は僕の前では決して本性を明かしてくれなかった。僕は君自身の事をもっと知りたいと思っていろいろと質問するけど、君はそれに答える代りにオードリー・ヘップバーンの様な可愛い笑顔を見せてくれた。その笑顔を見ると僕は不思議と心が晴れ晴れして来た。もう質問の答えもどうでもよくなって、とにかく君についていこうと思ったんだ。
考えて見ると、僕は生まれてから今まで何人の人に出会ったのだろう。ある時は学校で、またある時は教会で、またある時は偶然出会ったというのもあるかもしれない。こうして出会った人達と今でも付き合いが続いてるのかというと、そうとも言えない事に気づく。年月が経つ事に初めて会った時の新鮮さが色褪せて行く。それぞれ生活が忙しくて、会う回数や間隔が減り、久々に電話をして話をしても違和感が残る。街で偶然会っても何を話せばいいのかと悩む。年賀状を出しても返事が来ない。(単なる筆不精という場合もあるが)こうして友達だと思っていた人が僕から離れていき、赤の他人になってしまう。こんな経験をしたのはきっと僕だけではないはずだ。こんな風になってしまうのを恐れて、一時期友達を作ろうとしなかったことがある。新しい出会いをしてもあんな風に終わってしまったら・・・そう考えるとあえて作らないほうがいいと思ったからだ。
しかし最近はまた新たな出会いを楽しみにしている。
一時期の臆病な気持も消えて、前向きな気持でいられるようになった。ただ一度出会ったからといって安心するのではなく、その先どう付き合うかというのが大切なのだと思う。だから僕は運命的な出会いとか、偶然性とかとはあまり信じていないんだ。やはり、出会った人の事をもっと知りたいという欲望が大切なんだと思う。その結果この人とは一生ものの友達になれるとか、この人についていこうとか、そんな風に思ってくるんだと思うし、そこまで思わなければそれまでの人だと分かるだろう。
だから僕は出会いについてこう思うんだ。

出会いに偶然というのは有り得ない。
いつでも自分の中で準備をしていれば、神様が必然的に引き合わせてくれるんだ。


今のところ、自分を変えてくれるような出会いはまだない。君とはまだ本当の出会いはしてないよね。だって、僕に本当のことを教えてくれないのだから。質問しようとすると君はまた笑顔でごまかすんだろう。今度どこかで会えたら、本当の事を教えて欲しい。その時まで元気で・・・ 。


この手紙はフィクションです。私なりの出会い観を書いてみました。
本当に待ってるだけでは出会いは生まれて来ないと思います。
手紙の中の“僕”と“君”がこれからどうなっていくのか、書いてる私にも分かりません。
でもこの二人を引き合わせた神様はきっと、二人を導いてくれるでしょう。
私には友達は沢山いますが、「友達です」と自信を持っていえる人はまだ数える程しかいません。
でも神様が引き合わせた彼女(彼)達がいる事を誇りに思います。
また出会ったばかりに人や離れている人も、また会えると思い続ければ、きっと会えると思ってます。


わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。
人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。
(ヨハネによる福音書 15章12・13節)
Last Update:Last Update:March 30,2002
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