前回のエントリー(ついにスト決行!)に対して、多数のトラックバック、コメントをいただき、ありがとうございました。たぶん、私のBlogでのトラックバック数が20以上超えたのは、たぶん初めてだと思います。Blogのすごさを改めて感じた次第です(輸入権問題がすごかった時もそう思いました)。
コメントでいただいたりもしたのですが、Blogを通して多くの野球ファンとつながり、ひろがることが出来たのもすごいなと思いました。いろいろな事を取り上げていますが、これからもよろしくお願い致します。
プロ野球のない週末の寂しさ
さて。
スト決行になって、はじめてプロ野球が行われない週末を迎えました。
いつもなら球場、テレビ、ラジオ、新聞などで野球の話題がいろいろと出てきて、野球ファンにとってはワクワクする、楽しみにしている野球がない。私はストライキについては支持しているのですが、その思いを横に置いてみると、やはり心のどこかに寂しさを感じられます。
出来事をまとめて見えてきたもの
野球がなかった2日間でおこった出来事をまとめてみました。
選手会「ファンの集い」で古田コール
プロ野球史上初のストライキを決行した労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)は19日、東京・中央区の銀座ヤマハホールで「みんな野球が好きなんだ」をテーマにファンとの集いを緊急開催。古田会長は集まった約1000人のファンに対してストの謝罪を行うとともに22日にも再開される日本プロ野球組織(NPB)との協議・交渉委員会では徹底抗戦の構えを見せた。プロ野球はきょう20日に再開。セ、パ6試合が行われる。
ストライク開催に関連して、多くのメディアで記事が掲載されました。一部を紹介します(今はリンク切れてるので、タイトルのみですが)
- 古田会長負けない!!ファンからの「支持」に決意新た
- 魔神怒りの緊急参戦!メジャーと比較し正当性を主張
- 球界の平和を守るため!?新庄“かぶりもの”第3弾
- 福岡ドームに2万人大行列…鷹・松中「徹底抗戦」誓う
- 選手会イベント各地で大盛況!スタジアムに人、人、人
- 工藤が単独サイン会 3時間半“完投”
ストライキが実行されて、さびしいなぁと思っていたのですが、こうやって選手とファンが直接ふれあう機会が持てたという事はホッとしました。本来なら試合をしているはずが試合が出来ない状態になってしまったけど、今回の事をきっかけに選手とファンが前よりも近づいたという感じがします。
選手とファンとの「距離感」の変化
個人的な意見なのですが、私が野球ファンを始めた頃(20年近く前)は、選手とファンの距離が結構近かったと思います。
私は球場に行く機会がなかなか取れなかったので、直接選手とふれあう機会は少ないのですが、フェンス越しでサインや握手に応じる写真や、ファンが選手とふれあっている写真がいろいろな所で見られたような印象があります。
野球雑誌で出していたプロ野球選手名鑑には、15年近く前までは、選手の自宅住所が書かれていました。もちろん現在では考えられない事です。
本を読んで知った事ですが、70年代に巨人の王選手が756号のホームラン新記録を打った翌日、王選手の自宅前には多くの野球ファンが行列になっていて、王選手は並んでいた一人一人にサインをしていたそうです。前日はいろいろと忙しくて大変だったというのに、ファンの事を考えて一人一人に対処している姿はすごいなぁと感心したのを覚えてます。
いつの頃からか、選手と気軽に接する機会が今までより少なく感じたような印象を受けてしまうのは私だけでしょうか…。
そんな印象をここ数年感じていたのですが、今朝、J-WAVEの番組GOOD MORNING TOKYO内のコーナー「Click On News!」(今朝のニュースから一番気になった項目をクリックするコーナー)で、この項目がありました。
プロ野球を以前よりも見なくなった人の割合、43%
ニュースのソースがどこか分からないので詳細は書けないのですが、ここ数ヶ月巨人戦の視聴率が落ちているという話を聞いたりしていると、プロ野球に今まで以上に関心が持てない人が多くなっているという感じを受けてしまいます。
野球離れで問題が一気に出てきた
野球離れが起きてしまった原因は球団側・経営側の企業努力の問題ももちろんあると思いますが、選手側の方にも少なからずあることは否めないと思います。ここ数年間抱えていた問題が積み重なってきて、今年問題が一気に出てきたという見方も感じられます。
今回の合併問題、球界再編問題が出てきてから、選手たちは危機感を持ったと思います。単に1つの球団がなくなるというだけでなく、このことで野球離れがますます出てきてしまうのでは、野球選手を目指す子供たちが減ってくるのではという危機感を。
だから、選手会では今回のストを単なる目先の事だけでなく、10年後、20年後を見据えて闘っているのだと思います。そして、ファンと接するという原点を大切にしようと土日に自主的に企画を立て(急遽行ったからいろいろと不手際があったのは仕方ないと思います)、ファンと出来る限り接していました。
「何時間でもやる!」工藤公康投手の行動から感じたこと
私が先ほど上げた参考記事の中で一番感心したのは、巨人の工藤公康投手の行動でした。
工藤が単独サイン会 3時間半“完投”
(前略)「オレは9時まででもやるよ!」。午後4時半から巨人の練習が開始されたが、工藤は軽いジョギングで練習を切り上げ、単独サイン会を開始。本来ならこの日が登板日だった工藤は、合同サイン会と合わせて約3時間半、合計約800人のファンにペンを走らせた。
工藤投手が練習を見せること以上にまずやることとして、せっかく来てくれたファンの為に精一杯の事をしてあげるという事を行動で示してくれました。ファンあってのプロ野球という事を再認識させられました。
サインを書き終えた工藤投手が語っていた事。
「愛されるプロ野球にしたい。深い意味で僕らはファンあってのプロ野球だと自覚しないといけない。声援が力になるというのは正直あると思う」
この言葉を経営陣の人たちはきちんと受け止めて欲しいと思います。
野球がやれる喜び、野球が見られる喜び
今日からはまた試合が再開されます。選手は野球がやれる喜びを、ファンは野球を見られる喜びを噛みしめて、各地で最高のプレーが見られることでしょう。この喜びをずっと感じることが出来るために、またストにならずに週末も野球が楽しめるために、選手会も経営側もしっかりと話し合いをして、ファンに納得出来る答えを示して欲しいです。
ずっと野球が好きで居続けられる為に…お願いします!