今回私は、相模大野、大宮、3月の渋谷2日目、そして4月の渋谷と行ってきた。 回を重ねるうちに、元春とHKBの強い連帯感を感じられたのが、ツアーを通して感じられた全体的な印象である。正直な所、最初の方では「THE BARN」の曲が集中する前半と、クラシックなナンバーが集まる後半という構成は、少し違和感を感じていた。前半から後半への移行に戸惑いを覚えてしまったりもしていた。それが、3月の渋谷でのライブでは、そうした違和感や戸惑いが自然と無くなっていた事に私は少なからず驚いた。「THE BARN」の曲が元春とHKBによるStandardNumberとなっていった事は、「THE BARN」の曲たちもこれからも歌い続けていくという元春の意志が感じ取れて、とても嬉しかった。 そして4月の振替公演。 思わぬハプニングから生み出された新たなライブは、アンコールツアーというだけあって、今までにない盛り上がりだったように思う。1階3列目のほぼ中央という、元春とバンドを見るにはあまりにも良すぎる位の位置で、私は歌い、踊り、体中で音楽を楽しんでいた。 途中、2階席でライブを見ている大瀧詠一さんを私たちに紹介した元春。 「SOMEDAY」を演奏し終わった後、大瀧さんが立ち上がって拍手をしていた事にとても感動した。誇りをもって堂々と「SOMEDAY」を演奏した元春と彼のバンドに最大級の感謝と敬意が込められている大瀧さんの拍手は、私たち一人一人に向けられた拍手の様にも思えて、大瀧さん、そして元春に感謝の気持ちでいっぱいになった。私はこの光景を一生忘れられないだろう。 すべての曲が終わった後、メンバー全員がステージ前に集まっても、拍手はなかなか止まなかった。
「チケット買ってくれて、ダレかの風邪にもかかわらず、 おうちでちゃんと持ってくれて……どうもありがとう」
「これからも曲を作り続けて、ライブもやり続けたい。 ホーボーキングバンドのメンバーも"そうだな"って今、言った!」